なすノート@一条工務店で建てたコの字の平屋

一条工務店のi-smartで、中庭を囲むコの字の平屋を建築中。育児や趣味についても書いていきます。

高断熱・高気密住宅に対するよくある7つの誤解

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どうも、なすくす(@nasukusu)です。 

 

この記事を見られている方は高気密・高断熱という言葉を聞かれたことがある方が多いかと思います。 

高断熱高気密と聞いて、そのイメージはいかがでしょうか。

 

  • 冬暖かくて、夏に涼しい
  • 省エネ・エコ

 

このようなイメージでしょうか。

 

また、以下のようなイメージを持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

  • 高断熱高気密になると体が弱くなる
  • 魔法瓶みたいで息苦しい
  • 風通しができない
  • 窓が大きくできない

 

上記のようなことは、高断熱高気密住宅に対する典型的な誤解です。全くそんなことはないどころか、むしろ逆であるということについて、以下で説明させていただきます。

 

これから高断熱高気密にしたいという方の参考になればと思います。

 

 

断熱に対するよくある誤解

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日本の家は長らく高断熱高気密とは無縁だったため、高断熱高気密に対する誤解や間違った認識がよくあるようです。例えば、体が弱くなるとか、魔法瓶みたいなので息苦しいのではないかとか、そういうイメージを持っている方もいるのではないかと思います。

 

今回は代表的な以下の誤解について、そうではないことを紹介していきます。

  1. 断熱は体に良くない・体が弱くなる
  2. 魔法瓶のようで息苦しそう
  3. 風通しが悪そう
  4. 窓を大きくできない
  5. 夏暑い
  6. 断熱は昔の日本はなかったから必要ない
  7. 暖かい地域には必要ない

 

近畿大学の岩前篤教授のコラム「第3回 断熱が誤解されるわけ」でも述べられているので参考にしています。

 

誤解①断熱は体に良くない・体が弱くなる

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寒い環境で人は鍛えられ、病気にならないようになる、という精神論的な考え方でよく言われることですね。弱い子にしたくないから厳しい環境に置く、という考え方は今でも根強いですよね。精神的な部分はさておき、身体的な部分では本当にそうでしょうか。

 

まず事実からお話しすると、寒い環境で人は鍛えられるということを裏付ける研究もデータもありません。一方で、寒いほうが病気になるリスクは高いことは知られています。

 

例えば、国土交通省に以下のような断熱改修等による居住者の健康への影響調査があります。この調査の中で以下のような結果が得られているようです。

 

  1. 室温が低いと血圧が高くなる
  2. 室温が低いとコレステロール値が高い
  3. 室温が低いと心電図に異常がある人が多い
  4. 室温が低いと病気になる人が多い

 

断熱性能を上げることで上記のリスクの低下がみられたとのことで、断熱性能=室温と病気との関係は反比例する(断熱が高いほど病気をしなくなる)ようですね。

 

なので、結論としては、 

室温が低くなると人は体が弱くなる

となりますね。

 

つまりは、断熱性能を上げたとしても体が弱くなることはないということなので、まったくの真逆の結果になりました。

 

誤解②魔法瓶のようで息苦しそう

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息苦しいなんてことはありません。普通に呼吸ができます。

 

高断熱高気密住宅は魔法瓶のように外気の暑さ寒さの影響を受けにくいため、高断熱高気密を魔法瓶のようだと表現することはありますが、それがどこからも空気が入ってこない真空パックのように感じられるのでしょうね。

 

少なくとも24時間換気が義務付けられてますし、そもそもトイレや風呂・キッチンの換気扇は外に空気を吐き出してるので、当然ですが家の中に空気が入ってきます。

 

だから結構、家の中の空気は入れ替わってるんですね。

 

高断熱高気密の家に住んでる人で、息苦しいと感じている人はほとんどいないと思います。

 

誤解③風通しが悪そう

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高気密の家でも窓を開ければ風は入ってきます。当然といえば当然ですよね。

 

ただ高気密になることで24時間換気の必要性が出てくるため、24時間の換気に頼っている印象を持たれるのだと思います。

 

また、せっかく家の中が暖かいor涼しいなのに外の空気を入れるなんて無駄だから窓を開ける必要はない、という方もいるので、誤解が広まってるものと思います。

 

ただ春や秋などの外の空気を取り入れたほうが良いのは高断熱高気密住宅も同じです。その場合は窓を開けることになりますね。自然の力をより多く取り込もうとする考え方はパッシブハウスと言われますが、これは高気密高断熱住宅であることが前提になります。

 

要するに自然の風や太陽光を取り入れることを考えれば、必然的に高気密高断熱になるということですね。

 

さらに換気のことを考えれば、低気密の家のほうが余計な隙間から空気が入ったり出ているので換気が計画通りにいきません

 

高気密というのは余計な隙間がないということなので、開けた窓から入った空気が、別の開けた窓からちゃんと出ていきますね。低気密だと窓以外から空気が入っていくし、逆に窓以外から出ていくので計画的には換気できませんね。

 

計画通り適切な場所から場所へ空気を移動させたいなら、気密を高めることが大事になってきます。

 

なので、低気密住宅のほうが風通しが悪い、というほうが正しいです。

 

誤解④窓を大きくできない

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高断熱高気密の家は窓を小さくしないといけないということはありません。高断熱高気密であっても窓の大きい家を作ることは可能です。

 

高気密高断熱の住宅で用いられる窓は、トリプルガラスの樹脂サッシになると思いますが、通常の引き違い窓なども当たり前ですがあります。なので通常の家を作る上での障害になることはありません。

 

ただ、事実として壁に比べると窓の断熱性能は圧倒的に低く、高気密高断熱の家を作るためには窓の大きさや数をできるだけ抑えたほうがいいのは間違いありません。壁には分厚い断熱材が入っていますが、窓は壁に比べると圧倒的に断熱効果が低いです。どんなに窓がトップクラスの性能を誇るものではあっても、それでも所詮は窓です。壁の1/4しか性能がありません。

 

また日射の問題もあります。次の項目で述べますが、太陽光をどのように取り入れるかを考える必要があるので、むやみやたらに窓を設置することは問題です。これは家を建てる上で、建築士が当然考える部分です。高断熱高気密であるかどうかは関係ありませんね。

 

さらにいうと、窓を設置する面積を大きくすると耐震性の問題もあります。なので断熱性というよりは耐震性の観点で窓の大きさが制限されることは多いと思います。これもまた高断熱高気密住宅とは関係ないですよね。

 

高断熱高気密であっても窓の制約はほぼないと考えてもらっていいと思います。

 

誤解⑤夏暑い

これも逆ですね。高断熱であることは、外気の熱を取り入れないので、当然ながら夏も涼しくなります。

 

ただし注意しなければならないことは、日射の取り込みを行うことで熱が逃げにくくなるということはあります。つまり窓からの太陽光の熱を家に取り込むと家が暑くなってしまうということです。

 

ただ、これは高断熱高気密の住宅だから、というよりは日射の影響を考えていない家であるということです。 日射の影響を考えて、屋根の軒(のき)を伸ばしたり、窓の位置を考えるなどすることにより、解決することが可能です。

 

逆に冬などの寒い時期には積極的に熱を取り入れることにより、暖房がなくても暖かい家を実現することは可能ですね。

 

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(出典:https://www.atatakazoku.com/build/necessary/1946

 

太陽の角度を計算して軒(のき)を作る必要があるので建築士の方の腕次第ですが、ちゃんと作れば、夏も涼しい家を作ることができますね。

 

誤解⑥断熱は昔の日本はなかったから必要ない

昔はなかったという論理で行けば、畳もガラスも昔からあるわけではありませんでした。でも現代の家には採用されていますよね。だから、ことさら断熱だけがいらないということはおかしな話なわけです。

 

また、昔の日本人は全く断熱のことを考えていないということはなく、豪農の家は昔から寒さ対策をしていたようです。藁ぶき屋根も断熱材の役割を果たしていたようですね。また土壁も断熱効果は低いようですが蓄熱効果があったようなので昔から日本人は可能な範囲で暖かさについて考えていたのです。(それでも寒かったとは思いますが。)

 

それにもかかわらず現代の我々がせっかくある断熱気密の技術を取り入れない、ということは不自然ではないかと僕は思います。

 

誤解⑦暖かい地域には必要ない

北海道や積雪地帯であればともかく、温暖な地域に過剰な高断熱高気密はいらない、と言われることもありますね。本当にそうでしょうか。

 

こちらの画像をご覧ください。世界の室温を表しています。日本の平均室温を見てください。かなり低いことが分かると思います。

 

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(出典:【衝撃事実】世界の住宅「冬の室温」日本がワースト1位 / なんとベスト1位のロシアは24度 | バズプラスニュース

 

どの国も15℃以上ある中で日本は室温が10℃しかないですね。これは北海道や東北の室温ではないのです。九州や比較的暖かい地域の室温です。北海道はむしろ室温が20℃くらいあり、日本の中でもかなり暖かいです。

 

つまりは日本の場合、暖かい地域であるほど、室温が低いという逆転現象になっています。もちろん、上記の画像もロシアのように寒い地域のほうが暖かいという逆転現象ではあるのですが、室温が寒い地域より室温が低いということに違和感はありませんでしょうか。

 

これを見ると、高断熱高気密が必要ない、ということは言えないのではないかと思いませんか?僕としては暖かい地域でも、寒い地域の平均室温と同等の室温を獲得できるレベルの高断熱高気密が必要だと思います。

 

詳しくは以下で記事にしていますのでご参考にして下さい。

 

最後に

 高気密高断熱に対するよくある誤解を7つほど紹介してきました。

 

日本の昔の住宅は低気密低断熱の住宅が多かったため、高気密高断熱住宅についての多くの誤解があるのだと思います。

 

もしそうした誤解が、高気密高断熱の住宅を選ぼうか考えておられる方の障害になるなら、それを取り除けきたいと思い、この記事を書かせてもらいました。

 

お役に立てていれば幸いです。

 

 断熱性能については以下でまとめています。

 

 

高断熱高気密は本当に省エネになるのか。我が家の光熱費から紹介しています。ご参考になれば幸いです。

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